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医学物理士とは

医学物理士は臨床業務も行いながら新たな放射線治療法の開発など研究・開発も担っています。

臨床業務

臨床業務では放射線治療計画、品質管理、臨床試験への対応が主な役割になります。

放射線治療計画は近年、強度変調放射線治療(IMRT)など高精度化した放射線治療において装置や治療計画の特性をしっかりと理解した医学物理士が治療計画を行います。臨床的な知見は医師の意見を聞きながら臨床的、物理的な視点を組み合わせながら治療計画を立案します。

品質管理では、上記のように放射線治療の高精度化に伴い装置の幾何学的、線量精度を担保しておくことは必須です。これらは定期的に測定、検証を行っています。また、IMRTなどの高精度治療を行う前には臨床で使用する前にファントムに照射し意図した線量分布となっているか測定し確認を行っています。

臨床試験では当院が主導するJCOG1408やその他様々な臨床試験へ参加しています。これにおける物理的な検証や治療計画の一部を対応し最新の治療エビデンスを出すために協力しています。

研究・開発

研究開発では臨床に結びつくことを目標として精度検証に関する研究や新たな放射線治療法に関わる開発的研究も行います。

臨床では装置や照射位置精度を担保するための検証的な研究を行っています。また、臨床試験に関わることで精度管理などの研究を多施設でも進めています。さらに新たな治療法や装置開発など近未来的な視点から新たな開発も行っています。これには企業や他研究施設との共同研究を行うことで医学、物理学だけではなく生物学実験や人工知能などを積極的に取り入れた最新かつ革新的な研究を進めています。研究の詳細に関しては研究紹介と研究業績をご覧ください。