記者説明会を行いました

河原助教、今野医師、服部教授、永田教授らが放射線治療後の副作用である放射性肺臓炎を治療前のCT画像から人工知能により予測する研究を行い、Nature社のScientific Reports誌で公開されました。これに伴い、8/26に記者説明会を行いました。

研究の意義としては放射線治療後の放射性肺臓炎の程度によって患者さんに投薬など処置を要する場合があります。また近年は放射線治療後に免疫療法を行うことで治療効果を高めることが示されましたが、肺臓炎の程度によっては免疫療法が行えない可能性があります。本研究では人工知能(AI)により治療前のCT画像と放射線治療で肺に当たる放射線の分布を考慮した解析することで発生のリスクを予測することに取り組みました。過去の研究では放射性肺臓炎の予測精度は60%程度でしたが、本研究では、新たなAIを用いた手法で80%以上の精度で放射性肺臓炎を予測で治療前にリスクを推定するモデルを構築しました。つまり20%程度精度を改善することに成功しました。

記者説明会では永田教授、今野医師、河原助教が出席しました。永田教授より研究の意義に関してお話いただき、今野医師からは研究の意義を臨床的視点よりお話いただきました。河原助教からは本研究の内容に関して紹介しました。記者の方からも研究の意義や方法などに関して多くの質問をいただき、記事の作成をいただいているところです。記事が出れば私も数部は買い占めたいと思っています。

当科では教員、学生を中心として精度がさらに向上するようにAI研究を進めています。また、放射性肺臓炎のリスクのある場所を特定し、肺臓炎のリスクを減らすことができる治療法の工夫などを検討したいと思います。また、他科や他施設との共同研究としてもいくつかプロジェクトを立ち上げており、今後さらにAI研究で成果をあげることを目指します。

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