今回のブログでは、私の趣味である読書に因んで、ある一冊の本を紹介させていただきます。
それは『15歳のテロリスト』という本です。
本書では少年犯罪をテーマとした重たい内容であり、被害者家族と加害者家族が終わりのない苦しみに苛まれ続ける物語です。
事件発生後は、被害者や加害者の家族、学校などの関係者への執拗な聞き込みを行いより哀れな存在として扇動するメディアやネットの声など、事件と無関係な第三者による糾弾により新たな被害者が生まれ、そして苦しみ続けます。
私は本書での「加害者は刑務所で守られるんです。けれど、加害者の家族はずっと社会の中で、白い目を向けられ続けなきゃいけない」というフレーズが最も印象深く、本書では特に加害者家族の視点は非常に考えさせられることばかりでした。
また、本書では少年法の厳罰化に関する議論も描かれており、ただ厳罰化をするだけでは事件の根本的な解決にはならないと、法改正についても非常に考えさせられる内容になっています。
ちなみに、今年の4月以降、民法の改正により18歳以上は成人として扱われるようになった一方で、実名化の年齢引き下げも一部改正されています。
ぜひ、少年法について無知な方でも非常に考えさせられる深い内容になっているので、時間のある際に読んでみてはいかがでしょうか。
博士課程1年 R.N