食道がんIMRTの仮想4DCT画像生成による呼吸性移動を考慮した線量計算システムの構築
大学院医系科学研究科(博士課程) 勝田 剛
令和2年4月に放射線腫瘍学講座の大学院に入学させていただきました。私の研究テーマは食道がんの強度変調放射線治療(IMRT)に関する研究です。現在当院では一部の胸部食道がん患者さんに対して、一定時間息止めでのIMRTを行っております。研究テーマとしてはIMRTを息止めなしの自由呼吸で行った場合、呼吸による臓器の移動によって照射される放射線量が治療のターゲットとなる食道やその周りにある正常臓器に対してどのように変化するか調べることです。また、治療計画装置を用いて呼吸性移動のシミュレーションを行い、呼吸性移動を考慮した線量計算のシステムを構築しております。この研究の結果次第では患者さんがより短時間でIMRTを受けることができるようになるため、研究を頑張っていきたいと思います。
治療計画装置を用いた呼吸性移動のシミュレーションの1例。左図のCT画像を基にして3cm尾側に呼吸性移動を行ったCT画像を合成した(右図)